とうとう、オレたちの順番が回ってきたので、まず一人で西園が挨拶にいった。

 スポットライトが当てられ、西園が一礼する。

 拍手が返された。

「私たちは、この近くのとある高校の面々です。中にはこちらの幼稚園を卒園なさった一員もいます。――皆様へ感謝と親交の念を新たにするとともに、ここで一芸を披露させていただきます。――題しまして、『森の仲間たちとエイリアンの春』」

 なんだそりゃ。と、オレは心の中でつっこまざるを得なかった。

 しかし、もう言っちまったもんがち。劇は周囲の疑念など無視で「森の仲間たちとエイリアンの春」として進められていく。拍手がぱちぱちぱち、と起こる。西園が退出していく。するとオレたちは、あらかじめ休憩時の間に置かれていた舞台セットの随所に隠れる。そこで時を待つ。やがて、幕が上がる。

 劇の始まりだ。

 まずは小毬の演じるたぬきのたぬきちのセリフからだった。

「『わーいっ! ぼくは、たぬきのたぬきちだよ〜! ぽんぽこぽんぽこっ、お腹がなるのですっ! よろしくね〜!』」

 わー、たぬきちー、と純真そうな幼稚園生の声が聞こえてくる。

 小毬はオレの近くで、こちらを向きながらしゃべっていた。

「『ところで、みんなは知ってるかな? この花の森には、くまくま山賊団という、とても恐ろしい連中がやってくることがあるんだ! あぁ、どうしよう……やつらはやってくるたびに食べ物やお金を奪っていく……誰かあいつらをやっつけてくれるやつはいないかなっ!』」

「たぬきのたぬきちくんは、目前の問題に困り果てています。くまくま山賊団といいますと、花の森、みんなが住んでいるこの村では、悪者の代名詞です。みんなこの悪者たちに困っています。誰か助けてくれる者はいないのでしょうか。そんなとき、たぬきちくんに一人の友だちができたのです」

 西園のナレーションが入る。

 ここで、りすのりんたろうが登場する。

「『よおっ! そこの可哀想なたぬきちくん! どうしたんだい!』」

「『ああ、きみは確か、りすのりんたろうくんだね!』」

「『おうとも! みんな、よろしくなっ! あたし……いや、おれは、りすのりんたろうだいっ! にゃにゃー!』」

 鈴がやたらとハイテンションにセリフをしゃべくる。

 幼稚園児たちが甚だ盛り上がる。かっこいいやつが登場したからだろう。でも、にゃーって? 猫? ……と、ちょっと不思議がっているのも窺える。

 ……これは当然ながら、鈴のアドリブだ。

「『話はそこでこっそりと、どんぐり集めをしながら聞いてたぜ!』」

 そしてやっていることといえば盗み聞きである。

「『ああ、そうだったの! ごめん〜、聞かなかったことにしてくれるかな! だって、もしぼくがこんなこと言ったって、くまくま団のリーダー……あの恐ろしいクマッチャビンにばれちゃったら、どんなことをされるか……』」

「『へん! なにいってんだい、たぬきちよ! そんなふうに怯えてたってしょうがないっ! おれは、聞いてたぜ。おまえが悩んでいるところ。それを聞いちまって、黙っていられるおれじゃないやいっ!』」

 鈴はノリノリである。

「りすのりんたろうは、くまくま山賊団と闘う気が満々のようです」

 西園のナレーション。

「『そんなぁ……(ここからがたぬきちの心情)……りすのりんたろうくんは、ひょっとしたら、まだくまくま団のことをあまり知らないから、こんなふうに勇気あることを言えるんじゃないかなぁ……ひぇぇぇー、止めなきゃ――っ! ……あ、あのね、りんたろうくん〜!』」

「『おう、なんだ』」

「しかしここで、みんなの敵が現われるのです……」

 えぇー、と、幼稚園児たちがどよめいている。

 きた、オレの登場シーンだ。

 めいっぱい、怖がらせねぇとなぁ……。

「『ぐぉぉぉぉぉ……』」

 太古の岩戸から、抜け出てきたような、図太い声。

「『オレ様の縄張りで、ぺちゃくちゃでかい声でしゃべってるやつは誰だぁぁ……』」

「『ひええっ、クマッチャビンだよ〜!』」

 小毬が操るたぬきちは、ぴゅーっ、と鈴の後ろへ隠れてしまう。

 鈴のりんたろうは、胸を張って対抗する。

「『おう、おまえか! この花の森を荒らす山賊団のリーダーってのは! 見るからに頭悪そうだな! この新しい森の住人、りすのりんたろうさまに黙って倒されろ!』」

「『あぁん……? 寝言ほざいてんのかてめぇ? こんなちっちぇやつがよぅ……このクマッチャビン様と、喧嘩するってのか?』」

「悪の親玉クマッチャビンは、ゆうに、りすのりんたろうの二倍の体格があります。どうするのでしょう。りんたろうは。どうやって戦うのでしょうか」

 りすのりんたろうは、意気込む。

「『へん……おれさまには、これがある。最高に硬いどんぐり、その名も西乃・村正っ! これでおれは、今までの数多くの戦いをくぐり抜けてきた……おれさまの相棒だ! こいつで、おまえみたいな頭の悪そうな、もとい悪いやつは、けちょんけちょんにやっつけてやるぞ!』」

「『いちいち頭悪いってうるせぇんだよぉぉぉ――――っ! やってみろ、このチビ野郎ぉぉ――!』」

「『うにゃうにゃうにゃうにゃ――っ!』」

 互いに走りより、たたき合う。舞台の裏では鈴と顔を突き合わせる。このやろ、このやろ、とやつは思う存分オレの手を、もとい、悪の親玉クマッチャビンの頭を叩いている。オレも負けじと叩いた。しかし、やつが鉄砲数打ちゃ当たる、の戦法に対して、オレのほうは的確にボディやヘッドを狙っていく戦法だった。当然のごとく、オレに勝利が傾く。

 やがて、台本通りりんたろうが倒れる。

「『にゃおー!』」

 ああーっ、りんたろう! と幼稚園児たちが唸る。

「『けっ……よえぇ! 頭悪ぃなどと、もうこれで言わせんぞ! くっくっく……オレさまのことを侮辱した罪は、重い。それっ、そこで隠れている弱虫のたぬきちも同じことだ! 罰として、これから腕立て百回と、腹筋百回と、背筋百回、三セットずつやれぇ!』」

 背筋って、なに? と質問が外から飛んでくるが、無視する。

「『う、うぅ〜……』」

 たぬきのたぬきちは恐れる。尻込みして、逃げようとしている。

 それを止めるのが、西園と、その後ろに控えている大勢の観客たちだ。

「『そうら……たぬきちよ。おまえはオレに対して木の実の払いがいいから、ここはそれに免じて許してやってもいいぞ? だが、このりすの生意気で、チビで、頭悪くて、貧乳のりんたろうだけはだめだ』」舞台裏で鈴に蹴りを入れられる。「『うぐっ……い、いや……一度オレに手を振るってしまったこいつだけは、もうだめだ。しかし、おまえが、これ以降、もう二度とこんなことしないと誓うならば、許してやってもいい。条件としてこいつを置いて逃げることだ!』」

「『ふ、ふえ……』」

 たぬきちが逃げる体勢を取る。

 そんな危機を観客と一緒に引き止めるのが西園の役目。

「さて、どうしたことでしょう。このままではりんたろうくんが酷い目に遭わされてしまいます。たぬきちくん、あなたは優しい人です。ここでりんたろうくんを一人置いて逃げてしまうのでしょうか? もしここでたぬきちくんに置いて行かれたら、生意気でも勇気のあるりんたろうくんはどう思いますか? あなたは逃げてもいいのですか? さぁ、みんなっ! 今ここでたぬきちくんが友だちを守れるように、声をかけましょう!」

 たぬきち、にげないで! と声援がかかる。

「逃げてはなりません! 私たちも応援します。怖いからって、友だちを置いて逃げてはいけないのです! さぁ、勇気を起こして、立ち上がってください!」

「たぬきちぃー! にげないでーっ!」

「にげちゃだめだよーっ!」

「たぬきち、かっこわるいぞー」

「戦えばやっつけられるよ!」

「おまえ、それほんとかよ」

「ほんとだよっ! だってジャキレンジャーはいっつも倒せるもん!」

 子どもたちの声が聞こえてくる。

 たぬきのたぬきちは、はっ、として、そちらの観客席に顔を向けるのだ。

 ますます子どもたちの応援の声は強くなる。

 たぬきちは、尻込みするのをやめた。

「『ま、待て!』」

 やがて、オレとりんたろうの間に割ってはいってくる。

「『なんだ、てめぇは? 逃げたんじゃねぇのか?』」

「『逃げるもんかっ!』」

 おおー、と子どもたちがどよめく。

「『だって……だって、りんたろうくんはぼくの友だちだ! 友だちを置いて逃げるなんて、ぼくにはできない! 弱いからってなめるなよ……ぼくは戦う! おまえなんかには、負けない!』」

「『ほほー……。おもしれぇ。だったらてめぇはこれを食らってもまだ立てるかよっ!』」

「『へ? うわぁーっ!』」

 オレのパンチがたぬきちの顔にヒットする。

 吹っ飛んでいくたぬきち。

「あぁー!」

 観客たちは失望と絶望の声を上げる。たぬきちを偲んで泣いている声も聞こえる。

「『わぁーっはっはっはっは! オレの力を思い知ったかぁ!』」

 そういってオレは、のっし、のっし、と森の奥へと入っていく。

 舞台にはたぬきちと、りんたろうだけが残される。

 二人とも倒れている。

 舞台には悲壮な音楽が流れる。

 しかし、悲しみを湛えた中にも、ほんのりと一握りだけ、希望が残されているような、そんな匂いのある楽曲だった。

「『だいじょうぶ、りんたろうくん!』」

 たぬきのたぬきちがゆっくり身を起こして、近寄る。

「『あ、いててててて……』」

 りんたろうが身を起こした。

「『よかった!』」

「『あー、うん……ひどい目に遭ったなー。やっぱあの馬鹿力は強いな』」

 りすのりんたろうは起き上がっても、けろりとしている。

 まるでやられたことなんて毛ほども気にしていないようだ。

 まぁ実際の喧嘩で負けたわけじゃないんだから、鈴の性格としては当然なんだろうが。なんだか、釈然としない。

 ここで台本どおりにいくと、小毬のたぬきちが、鈴のりんたろうを説得しにかかるのだ。

「『ねぇ……りんたろうくん』」

「『ん? どうした』」

「『やっぱり、この森はぼくらには向いてないよ。どこか二人で遠くへ引っ越そうよ。あいつらのいないどこかへ……』」

「『うーん』」

 ここで一つの対策案が出されるのだ。

 といっても、それは甚だ消極的な、逃げの一手なのだが。

 だがもしこれが現実的ななにかを暗示する寓話という事実を知っている者だったら、深く考える。

 安易に正義の道に走らせないのが、来ヶ谷先生の面白いところだ。

「『そいつは無理だよ』」

「『どうして〜?』」

「『だって、あた……いや、おれには、奥さんいるもん』」

「『え〜っ!』」

 きた。

 これから理樹の登場だ。

 本人はオレの後ろで、やたら不安そうな顔をしている。

 ん……? いや、ちょっと様子がおかしい。

 やたらと台本を読み返して、なんだか事実の齟齬を見つけたといったふうだ。

 身振り手振りで、オレになにかを伝えたがっているように見える。

 耳を近づけてやる。

「真人っ……! やばいって、これ!」

「へ? なんだ?」

「ぼくがまだ、女ってことになってる!」

「……」

 オレは、一瞬硬直して、ようやく意味を理解すると、理樹と二人で来ヶ谷のほうを見た。

 来ヶ谷は満面の笑顔で、鈴たちにサムズアップをしている。

 オレは、理樹に言って、もう一度台本を見させてもらった。

「ちょっと待てよ……。あれ? おまえの台本だと、おまえは吉田幾蔵、三十七歳、ムンゾゾ星出身となっているぞ?」

「鈴の友だちだっていう設定だったのに、どうして土壇場で元の設定に!?」

 そんなもん、来ヶ谷の嘘だ。はめられたんだ。そうに決まっている。

 おそらく、鈴と小毬のほうの台本だけは、直前二日前くらいに、こっそり真の台本が渡されたんだろう……。

「『取りあえず、家に帰るとしよう。それから対策を練ろう』」

「『う、うん〜……』」

 りすのりんたろうと、たぬきのたぬきちは、それぞれ自分の家へ帰ることになった。

 まずいっ! 次のシーンは、りんたろうの新築の場面にうつって、その友だち――もとい奥さんのエイリアンが登場する!

 今さら来ヶ谷に談判している暇はない!

 そおそも、もうガキたちに向けて、「奥さん」って言っちまった!

 かぁ〜〜……っ!

「どうしよう、真人!」

「いいか、理樹」

 オレは理樹に向き直った。

「こっからは全部、アドリブでいけ……」

「無茶だよぉ!」

 理樹は泣き顔である。

「大丈夫だ。おまえの中の女性ホルモンをここだけ全開にして、一気に女性キャラになるんだ!」

「言っていることが無茶苦茶だよ!」

「無茶苦茶だろうがなんだろうがおまえならできる!」

「さらに無茶苦茶だよ!」

「いいか。もっとよく聞け。おまえにもわかるように言ってやる……。いいか、今目の前にはおまえの好きな鈴がいるんだぞ。あの可愛い鈴だ……。やべ、今の後半のセリフちょっと嘘だけど、とにかくおまえには可愛い女だと映っているあの鈴だ!」

「いちいち訂正しなくていいよ! 色々ともう手遅れだよ!」

「いいか。おまえの目の前にはあの鈴がいる。……ここであいつにいいとこ見せねぇでどうすんだよ! ここで流れぶった切って、無理矢理男役で登場なんかしてみろ! 鈴の中のおまえの好感度、一気にC-になるぜ!」

「うっ……」

 理樹は、しまった、というような顔つきになる。

 眉を下げて、オレの肩越しに、やや不安そうに、鈴の横顔を見やる。

 鈴の一生懸命演技している顔が見えたからだろうか。だんだん理樹は、落ち着きを取り戻していった。

 外では西園のナレーションが聞こえる。

「ぴちちちちち。どうやらあの二人は家に帰るようです。私たちも、そちらへ向かいましょう」

 西園の操る緑毛の小鳥が、空に飛び立っていく。

 一旦照明が暗くなり、その間に黒子姿の三枝によって、舞台が差し替えられる。

 ほんのりと、美味しそうな匂いが漂ってきそうな、家族の団らんとでも言うべき、和やかな音楽が流れてくる。

 舞台の準備が整うと、また、ゆっくりとオレンジ色の照明がつけられた。

「『あがっていいぞぉー』」

 舞台は、りすのりんたろうの家である。

 りんたろうはこの花の森に引っ越してきたばかりなので、この家は新築であるという設定だ。わりとどうでもいい設定だ。

「『お、お邪魔します〜……』」

 おそるおそるたぬきちが舞台の端から登場する。

「『おおーい、おおーい! ……えっ……と、ジェーン、ジェーン!』」

 ジェーン?

「『はぁ〜い、あなた〜♪』」

 オレはズッコけた。

 オレだけでなく、恭介やクー公、三枝、西園までズッコけていた。

 なんと、ここでエイリアンの理樹が登場である。

 ってか、どんなキャラだよ、それ。

「『きょ、今日は、また遅かったのねぇ♪』」

「『ああ、うむ。……』」

 女房を呼んだ夫も、いささか困惑気味である。

「『めしが食いたいんだが』」

「『あ〜ら〜。ちょっと、待っていらしてね♪』」

 奥さんというより、そのセリフ回しは、おばさんじゃないか? 理樹。

 おばさん口調でしゃべる謎のエイリアンの登場のため、観客席から一種異様な沈黙が窺える。

 エイリアンが一旦退出していく。

「『どうだ、あいつの感想は』」

「『綺麗な奥さんだね〜』」

 小毬は真正直にセリフに忠実になっているため、おそろしく皮肉的な一言となってしまっている。

「『そうだろう、うむうむ。おれさまも、あいつの外見に惚れたからな』」

「『へ〜』」

 そうしてここでは、あの来ヶ谷の悪意がほとばしるのを感じずにはいられない。

「『ところで、あの凶暴なクマッチャビンのことだけど、な』」

 居住まいを正して、りんたろうが真剣な口調になる。

「『おれたち、これからどうしよう』」

「『逃げるっきゃないよ〜。だって、クマッチャビンはすごく強いもん』」

「『うぅむ……』」

 ここでも議論されるのは逃げの一手だけである。

 正直、情けない。

 オレも小学生のころ、暴れて、クラスメートを倒して回っていたことがあったが、そのときあいつらもこんなふうに思っていたのだろうか。

 オレはあのころ、何よりも、オレに向かってきてくれることを望んでいたのに……。

 逃げられることを、望んじゃいなかった。

 けれど、痛めつけられる側としては、「退避する」という手は、ごく自然なものなのかもしれんなぁ……。

「『でも、この綺麗な森を、あの乱暴者で頭悪いやつの好き放題にしていていいのか?』」

 鈴はやたらと、オレに対して「頭悪い」というセリフをアドリブで挿入する。あとで、覚えてやがれよチキショー。

「『う、うぅ〜ん。……そうだねぇ……』」

「『ほかの仲間はいないのか?』」

「『みんな……逃げちゃったんだよ……』」

 悲しげな曲が流れる。

「『え、えへへへ……』」

「『ちょ、ちょっと待て! おれが来たときは、確かソンソンじいという、きつねのじいさんがいたぞ!』」

「『ソンソンくんは……すこし前に、いなくなっちゃったんだよ……』」

 舞台に沈黙が走る。

 温かな照明に反して、あたりはとても寂しげだ。

「『な、なんだとー……』」

 エイリアンの自称ジェーンという謎の物体は、舞台の端から登場し、テーブルに料理を運んでくる。

 すげぇ。湯気が上がってる。と思ったら、理樹が妙な機械を持って、煙を吹き出させていた。恭介たちの指示なんだろう。

「『お待たせしましたぁ〜♪』」

 やたらとノリノリの理樹。友だちとしてどう付き合えばいいのかわからなくなってきた。

「『――、ふっざけんなっ!』」

 ばーん、と、舞台セットであるテーブルを叩く鈴。

 エイリアンとたぬきちが、びくっ、と震える。

「『じゃあ……じゃあもう、この森に残っているのは、あとおまえだけなのか!』」

「『う、うん……。じつは、もう一人うさぎの男の子がいるんだけど……』」

 そのときだった。

 ご、ごごごごごごごご……。

 と床が揺れる。

 恭介たちの演出だろうか。いったいどうやっているんだろう。すこし興味があった。

 ここで、たぬきちは、はっ、と思い当たる。

「『まさかっ! またくまくま山賊団が……っ』」

 ここで、舞台はまた切り替わるのだ。

 

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